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羽「お別れよ」
釉「そんな……」
羽「そんな顔しないの!この世界のルール、忘れたの?」
この世界…裏の業界のルール。
仕事に私情を挟むな。
釉「…分かった。それで私、どこに行けばいいの?」
羽「"池袋"」
釉「おーけい!んじゃ用意してくるっ」
彼女はそう言うと、塀を軽く越え去って行った。
羽「…あの子の性格上、今頃…」
釉「…ッ…グスッ…ヒック…」
羽「泣いてるんだろーな。」
呟いた私の頬に、一筋の光が光った。
―…
釉「"池袋"かぁ…」
はじめてだなぁ、池袋。
確かあそこには…って、あれ?
確か、私と同じ"喧嘩師"がいるはず…
えーと…確か名前が……名前負けしてるって誰か言ってたよーな……あっ!
釉「"平和島静雄"!!」
同じ場所に喧嘩師2人って…大丈夫なのかなぁ?
街とか人とか。
…まぁ、大丈夫かなっ
釉「仲良くなれるかなぁ?」
能天気な私はこの時、こんな事を呟いていたけど…
私のこの異動のせいで、池袋が地獄と化すこととは
誰も知るよしもなかった。
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