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父が窓から逃してくれた。
けど本当の幸せはいつもそこに在った。
近すぎて見えないモノ。誰かに言われて変わるくらいなら初めから決めていない。
私はシズルと暮らしていきたかった。
あの森でアマモリの花の溢れんばかりの世界にて幸せを感じていたい。
眠ることが私にとって至福の時と思っていたあの日、窓から逃げ暮らし始めるまで。
私はあの森についてからシズルの存在が見えない時が出てきた。
二人一緒に居るはずなのにまるで一人で居る様な気分にさせられてきた。
雨を降らさない私はイラナイ子。。。
あの時から私は雨を降らさなくなった。
力が無くなったのだ。おそらくあまりにアマモリの花溢れんばかり場所に居すぎた為だと私は思う。
久し振りに人が来た。
花と茎を取りに来た娘達に聞いた。
「新しいアマモリの姫は誰」娘達は口をそろえて「ハツネ様だ」と言う。
シズルの消えかけの意味を知った。
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