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視点変更:冴羽 敦
「………ん…」
ここは………?
知らない天井だ。
「お。気がついたか?」
「澪か。ここは?」
「保健室。律に殴られて気絶して、私と律が運んだんだ」
「そうか...すまなかった、ありがとうな」
「別に良いよ」
「律は?」
「あぁ。今授業受けてる」
「...今授業中?」
「? そうだけど?」
「澪は受けなくて大丈夫なのか?」
「あ~ぁ、大丈夫。顧問の先生の授業だし、和に頼んでいるしな」
「そうか。...顧問の先生? 澪、部活やってんだ」
「言わなかったか?」
「初耳」
「そうだっけ」
「そう。で、何部? 文芸部?」
「軽音部」
「軽音部かぁ...軽音部!?」
「うぉ!ビックリした!!いきなりどうしたんだよ」
「澪が。軽音部?」
「ああ」
「嘘だろ?」
「本当だ」
「人見知りしまくって、緊張しぃの澪が?」
「どんなイメージだおい」
「ハズレではないだろ?」
「う...」
「どーいう風のふきまわしだ」
「一年生のとき無理矢理律に入らされたんだよ」
「...納得」
「だろ?私が自分からやるはず無いじゃないか」
「パートは何やってんの?」
「ベース。それとヴォーカル」
「ヴォーカル!?」
「驚くな!!」<ゴンッ>「痛ッ」「あ、スマン」
「いや、大丈夫だ。だが、お前がヴォーカルとはな...ベースは多分ギターが恥ずかしいのと律がドラムなのだろうからコンビとしてわかるが...ヴォーカルかぁ」
「...なんだ最後の。ため息みたいに」
「いや、信じられないからさ。小学生のときだって恥ずかしいって人前出なかったじゃんか」
「まぁ、確かに」
「その澪がヴォーカルやってたら驚くだろ」
「...否定ができない」
「だろぉ?」
「だが敦、なんで律がドラムだと思ったんだ?」
「だってあいつチマチマしたの苦手じゃんか。料理とかは家庭科の実習で出来るの知ってたけどさ、あと…」
「あと?」
「あいつがピアノとかありえないだろ(笑)。ギターやベースなんかもっとチマチマしてんのに(笑笑)」
「確かにな(笑)」
澪と保健室で長話をしているとチャイムがなった。
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