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彼等はきっと、死しても自分を恨むのだろう。
周りが殺されていくのを見ながら、自分が死んでいくのを感じながら、私を殺したいほど憎みながら、死んだのだろう。
殺した私を睨みながら、こと切れた彼等は、最期に何を思って逝ったのだろう。
死ぬときに想うのは、大切なモノの事だと聞いたことがあるけれど
(わかんない、な……)
守りたかったモノは、無くしてしまった。
大切だったモノは、奪われてしまった。
結局何も残っていないし、持ってもいない。
なんだ、やはり自分には何も無いじゃないか、意識が朦朧としてきても何も感じない。
今回ばかりは本当に終わりだろうと、冷静な自分に呆れてしまうくらいだ。
痛みも、もうなくなってきた。
そろそろ、終わりなのだろうか。
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