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学校に着くと、棗さんは「始業式の準備があるから、またね~」と言い残し校舎の中にはいっていった。
俺は一人になってしまったのでとりあえず生徒玄関の前に行った。
そこにはクラス分けの紙が張り出されていた。
俺はどんな奴と一年間過ごすのかが楽しみで心が弾んだ。
その時。
一陣の風が吹いた。
風は強く、俺は目を細めてしまう。
視界の中にはうっすらと桜の花びらが舞っていた。
目を開くとそこには一際目立つ金髪の少女がいた。
少し小柄ながらも周りを圧倒するようなキラキラしたオーラが漂っていて、野郎共や、さらには女子でさえ見とれていた。
「…綺麗だな……人形みてぇ…」
気づけば何故かそんな事を口走ってしまっていた。
うーわ、恥ずかしい…
あの娘こっち見てるよ…
「裕司?裕司なのか?」
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