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東京都、とある屋敷。
午前零時四十八分。
「ふぎぁー」
「ふぎぁー」
生まれて間もない赤ん坊の泣き声が、二つ。
双子だ。
「……可愛い……」
弱々しく呟くのは、双子の母親。
「零歌(れいか)……そのっ」
母親の零歌に話しかけるのは、父親の雅孝(まさたか)。
「ええ……。分かっています、雅孝さん」
赤ん坊の頭を撫でながら、零歌は続ける。
「双子が禁忌なのだから、仕方ありません……。佳孝(よしたか)さんのもとへ一人、連れて行くのでしょう?」
「……ああ……」
雅孝は女の子の赤ん坊を見つめながら呟くように答えた。
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