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「ヘルスて・・・
つか、事務所の三連嬢は相変わらずだな・・・」
俺と良太で三連嬢と名付けた、事務所の井坂某と後二人の女の相変わらずな感じにうんざりしながら俺は吐き捨てた。
「本当だな。
三連嬢は美紗ちゃんみたいに可愛い娘が、自分達の地位を脅かすと勘違いしてるんだろうな。
つか必死過ぎて笑えるな」
良太は俺にタバコを一本要求しながら嘲る顔を浮かべてる。
「こんな所でモテようと画策しても意味がねぇって気付か無いもんかな?」
「他の事務員にしろ、現場の女にしろ。
まともなのにな・・・
まぁ、お盛んなお年頃なんじゃねぇの?」
「ふッ。
つかお前がお盛んて言える柄か?」
「お前に言われたら・・・
激しく殺意が湧くぜ?
もし俺が今日仕事終わってヘルス奢るってたら、喜んで着いてくるだろ?」
「そりゃお前・・・愚問だろうが?
奢ってくれる訳?
悪戯な小猫ちゃん達の店」
俺も良太もニヤニヤしながら、午後の猥談に突入開始したが、これこそ男子特有の健全な昼休みな筈・・・・・・・である。
「会いたかった~会いたかった~ヘルスッ!」
低い声でAKB48の失礼過ぎる替え歌を良太が歌い始めた時。
「それ・・・
歌詞違いますよ?」
と不意に現れた福森美紗の声に、良太は驚愕した表情を浮かべ、俺は口をあんぐりと開けていた。
「ふ・・・ふ・・・福森さん?
何でここに?」
「え?昼休みですし。
栗山さんと小林さんの姿が見えたから。
ちょっと来てみたんですよ。
ってか、小林さんはAKB好きなんですか?」
美紗は開いてるベンチに座りながら、真っ直ぐな瞳で良太に尋ねた。
「お・・・おう」
ばっちりヘルスと言う単語を聞かれた良太は、バツ悪そうに携帯を開き画面を眺め始めた。
「仕事中は目茶苦茶怖い印象があったけど、小林さんは意外とお茶目なんですね」
美紗は良太の顔を見ながらクスクスと笑い始めた。
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