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確かに興味無いこともないが……ってアンタじゃないですよ?
エロほ……じゃなくて綺麗なお姉さまの方ですよ?
てか……頼むからどっか行ってくれ!
気が散るんだよ!
こっちは人生の岐路に立たされてんだよ!
ムシだ! ムシ!
心頭滅却すれば……ってコレはダメだってば!
ユルんじゃうから!
その時、ドアノブがゆっくりと回った。
「あ……どうぞ」
笑顔でそう言った若者の背後から照らす、トイレの蛍光灯が後光に見える。
既に時限爆弾が無邪気なお猿さんの手に渡された俺は、まるで殉教者のようにゆっくりと首から上だけでお辞儀をして楽園の扉を開いた。
楽園万歳!!!!
俺はお猿さんに渡された時限爆弾の解除に成功した。
まさに危機一髪。
「ふぅ~」
俺は禁断の果実の後始末をすると、何事もなかったかのようにカウンターへ行ってマルボロを購入する。
「ありがとうございました~」
店の外に出ると勝利の一服に火をつけて車へと乗り込んだ。
俺は勝利したのだ。
虎赤鬼ババアにも無邪気なお猿さんにも。
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