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世の中にリストラという言葉が目立って来た時期だったから、私には理由があったし、手っ取り早く切るには最適だったんだろう。
会社には家庭の事情なんて関係ないし。
私の私情なんか知った所で門前払いなのはわかってた。
だけど、働かないといけない。
弟達のために、生活のために。
お母さんは大好きだったから、お母さんを裏切りたくはない。
病気になりながらも、必死に倒れるまで働いたお母さんが…
大事に大事に育てた弟達を
私は見捨てられない。
私に残った最後の家族。
私は、働かなきゃならない。
地獄でも、なんでも、私はやらなきゃならない。
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