知られざる過去①

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世の中にリストラという言葉が目立って来た時期だったから、私には理由があったし、手っ取り早く切るには最適だったんだろう。 会社には家庭の事情なんて関係ないし。 私の私情なんか知った所で門前払いなのはわかってた。 だけど、働かないといけない。 弟達のために、生活のために。 お母さんは大好きだったから、お母さんを裏切りたくはない。 病気になりながらも、必死に倒れるまで働いたお母さんが… 大事に大事に育てた弟達を 私は見捨てられない。 私に残った最後の家族。 私は、働かなきゃならない。 地獄でも、なんでも、私はやらなきゃならない。
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