知られざる過去①

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風俗店を出ると、街灯に照らされてホストの顔が浮かび上がる。 綺麗な顔… 私は…そのホストに見惚れていた。 「ありがとう…ございました…」 ふいに浮かんだ言葉がそれ。 ホストの顔色が気になるけど、一度目を反らすとなかなかホストを見る事は出来なかった。 「乗りな。家まで送ってやるから。」 ホストをやっと見る事の出来た私は、何よりも先に恋に堕ちている事に気付いた。 ホストの声を聞く度に、胸が張り裂けそうなくらい跳ね上がる。 そう、確か恋ってこんな感じだった気がする。 長い間眠っていた心。 複雑だったけど…心の中で 何かがはじけた。
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