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研究用資料
吸血狼作成計画
吸血鬼の細胞と狼人間の細胞を掛け合わせ、吸血狼を作成する。
強靭な肉体と索敵能力、倒した敵兵にて食料を自給できる維持能力を有する。
弱点の日光を克服することが出来れば、前線に配置する予定。
下には吸血鬼・狼人間の写真や、よくわからない数値が羅列されている。
資料の端には小さく走り書きがされている。
「成功率は極めて低い上に魔物の暴走による死傷の可能性だってある。
こんな馬鹿な研究、成功するはずがない。」
主任に一冊のノートを渡された。
彼曰く
「君に就任祝いだ、日記でも書きたまえ。」
だそうだ。
下らないが、次の言葉でやけに納得した。
「自分を保つためだ。辛いときに見直すといい。」
悔しいが、こんな馬鹿げた計画なら十分ありうる事だ。
自我が崩壊なんて、珍しくない。
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