Chapter-9-Fragile-life-

25/43
395人が本棚に入れています
本棚に追加
/745ページ
ランド『おい、第7兵舎って この後ろにあるやつじゃ‥‥』 ヴォルガー「なんてこった。」 ヴォルガーは 上を見上げ 緑色に塗られた 兵舎に大きく黄色で "8"と書いてあるのを確認した。 これはつまり‥‥ ロベルト軍曹が 隠れていた兵舎が 吹き飛んだのだ。 指令部によると ロベルト軍曹は 上半身が消失した状態で 発見されたようだ。 幸い、兵士はみな 外へ飛び出していたため 被害は少なかったが 第7兵舎は無残な形になった。 どの兵舎も細長い構造に なっており、 横にして見ると 左側に砲撃を喰らい、 大きな穴が空いていた。 ランド「ロベルト軍曹‥」 ヴォルガー「‥‥‥。」 2人は直前に ロベルト軍曹の悪口を 言っていたことを 心の中で後悔していた。 みんな生きてるんだ。 これはゲームじゃない。 死んだら終わりだし、  プログラムでもないから 消えてしまったら もう甦ることはない。 上官を失いながらも 滑走路の兵士達は 黙りながらも 土塀を組み立てていた。
/745ページ

最初のコメントを投稿しよう!