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「おい、真琴!」
その柱の陰から、長身で切れ長の眼をした、やはり同じ学校の制服を着た男の子が慌てた様子で出てきた。
彼も制服を着崩している。
学校指定のタイは外され、シャツのボタンは上から三つほど外されている。
ダボッとしたカーディガンを羽織り、腰で履いたパンツ。
肩には黒い大きなバッグを掛けている。
普通ならだらし無く見えそうな格好だが、顔が小さく長身でスタイルがいいためか、不思議に彼には似合っていて格好いいとさえ思える。
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