おっさんと雪国と

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冬。 寒いけど、夏よりは好き。 夏って暑いし、人だって殺せる季節だと思う。 冬ってほら、着込めば何とかなるじゃない? あたし、白銀瑠菜(しろがねるな)はいつも通り、家の中でも厚着をして、炬燵に入っていた。 普通の高2の女の子。 ルックスも平凡だし、頭も進学校の中では普通。 要するに頭は上の中。 部活はフェンシングだけど、それは変わってるに入るのだろうか……。 とにかく普通だった。 正月が近いこともあり、テレビは特番でなかなか面白い。 やっぱり炬燵でミカンは鉄板だね。 『わたし~、家で小さいおじさんを見るんですよぉ~』 不思議キャラで通っているアイドルがまたまた不思議発言で会場に笑いの渦を巻き起こしている。 可愛い顔が不思議ちゃん発言で残念なことに……。 小さなおじさんって、芸能人はよく見かけるよなぁ。 いるわけないのに。 やっぱりネタなのかなぁ? あたしは苦笑を浮かべながら、ミカンの皮を剥き始めていた。
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