幼なじみワールドの真実

4/11
前へ
/90ページ
次へ
御堂が出ていき、部屋には3人だけとなった 明「・・・友匡?」 友「はい?何でしょう」 明「単刀直入に聞くわね。なぜ、この時期に私と華蓮のもとへ?まだ約束の時ではないと思うのだけれど」 華「俺も疑問に思っていた。なぜだ?それに直々にお前が来るとは」 明「まさか、本家‐ホンケ‐で何か起こったの?」 友「いいえ、明。まだ、起こってはいません」 明・華「「まだ?」」 友「はい。ここからは、お二人ともそれぞれの本家当主としてお聞き下さいませ」 華「本家当主として、ね」 二人の表情が真剣なものへと変わっていく 『本家』とは、明は母方、華蓮と友匡は父方の実家に当たり、それぞれが由緒正しい家柄であった。加えて三人共、各家の当代当主。すなわち一族の長でもある。もちろん亜弥たちにはこのことを話してはいない。 明「本家か。随分離れてたからなぁ。まぁ逐一誰かが知らせにはきてたけど」 華「だな。友匡はともかく、俺と明はなぁ。まぁ俺たちは明の下だから全てお前に従うのみだがな」 明「まぁたそういうこと言う。古くからのものなんだからしょうがな、」 華「じゃなくて!別に俺はお前の下が嫌なんじゃないの。このポジションは俺のもんだしな笑」 友「ふふ、本当に素直じゃない上に自分磨きが足りませんね、華蓮は笑」 華「うるさい!放っとけ!!」 明「あははっ。にしても、本家ねぇ。最近は誰もうちに来ないからな。どうなってんのかしら『黒龍院』‐コクリュウイン‐は」 華「明もか?うちの『蒼龍院』‐ソウリュウイン‐もだ。何やってんだか」 友「それなのですが、少々事情がありまして。我が『白龍院』‐ハクリュウイン‐からいろいろ報告があるのです」 そして、3人の名字はそれぞれ影山、高橋、安部であるはずだが、それは仮の名。 実際はそれぞれ、明は『黒龍院』、華蓮は『蒼龍院』、友匡は『白龍院』と何だか厳めしい名前なのである。 が、この三家は知る人ぞ知る名家で、社会の裏の裏『闇社会』の最凶の大本、その中の三指に当たるのだった。
/90ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加