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弟「こんな感じに腹からすり抜けて落ちるだよ。あぁ…あと僕達は普通の幽霊と同じように霊感がない人には見えないらしいよ」
「らしいよて…随分と他人行儀な言い方だな」
弟「だって僕が試した訳じゃないだもん」
姉「あたしが直々に試してやったのさぁ」
「どうやって?」
姉「家の外に出て、生意気そうな面したヤツを五六人ばっかし殴ってみた」
姉は平然と人を殴るような暴力女だ…でも、ゴリラではない。
ルックス、カリスマ性、双方を兼ね備えた元レディースのリーダーらしい。
弟の僕から言えば凶暴なゴリラとまでは言わないが、凶暴な姉としか思えないのだが…
その姉の人気を裏付ける様に、姉が亡くなる前まで通っていた大学では姉のファンクラブが三つ存在している。
男性のみ、女性のみ、男女混合の三種類あるらしい。
姉のお別れ会には300人ほど集まった。
姉「そしたら、みんな…『誰だ?』とか言って、辺りをキョロキョロと見回し始めやがって、あたしは真ん前に立ってるつーのにさぁ」
姉「まぁ…その点から言って、あたしらは見えないんだなて思ったの。文句あのかぁおらぁ!?」
いきなり姉が握りこぶしを作り今にも僕に殴りかかろうとしている。
「ないよ 何でキレてんだよ?」
姉「このあたしが人にケンカをワザワザ売ってやったのに買わなかった。アイツらの事を思い出したらムカついてきたんだよ!!」
姉は後ろに漫画のメラメラの効果が見えそうなぐらいの迫力を見せつける。
しかし
メラメラは直ぐにおさまった。
今度は漫画のキラキラの効果が見えてきそうな作り笑みを見せる。
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