3人が本棚に入れています
本棚に追加
姉「守♪食後の運動がてらにお姉ちゃんのボクシングの練習手伝って♪」
「いやだ 断る」
姉「なんでよ?お姉ちゃんがせっかく誘ってやってんのに!!」
「だって 姉ちゃん 俺をサンドバッグにするだろ?」
姉「しないよ そんな事」
「そういうことは僕の目を見て言えよ」
呆れながら僕は言う。
姉「見てるよ窓に写ったお前の目を」
「弟 窓のカーテン閉めてくれ」
弟「は~い」
弟に言って姉の見ている方向にある窓のカーテンを閉めさせた。
姉「分かったよ ボクシングは止めだ プロレスしよう!!」
「いやだ 技の練習台にされるから!!」
姉「空手!!」
「寸土めの練習とか銘打っといて!!本気で殴るだろ!!」
姉「じゃあ剣道!!」
「いやだ!防具無しの、竹刀滅多打ちが目に見えてる!!」
姉「エンサンドクーパー!!」
「いやだ!!最早何なの競技か分からないモノの練習につきやいたくない!!」
僕と姉の意見は平行線をたどっている。
「何を…」
姉がその平行線に痺れを切らし、暴力で訴えるべく僕を殴ろとした。
すると、タイミング良く話の序盤辺りから、フレームアウトして、現在、洗濯物をソファーに座り畳んでいた母が口を開いた。
「あ♪帰ってきた」
母は洗濯物のそっちのけで、玄関に駆け出す。
リビングのドアを開けようした母はドアノブにかけようとした手を引っ込めた。
リビングのドアが母ではない、人物に開けられる。
「英美ただいま♪」
リビングに入ってきた人物は家族全体ではなく、母一人に言った。
「秀一さん お帰り♪」
母もその人物を僕が帰ってきた時よりも笑顔で出迎える。
姉「相変わらず、熱々の新婚並みのラブラブ度だな、あたしらの母と父は」
そう、今リビングに入ってきたのは、お亡くなりになった僕の家族の大黒柱の父である。
「確かに幽霊になってもラブラブだしね」
弟「あれだけラブラブだったからこそ、駆け落ちできたんじゃないの」
僕達は母と父のラブラブな雰囲気全開の場所から数m離れた場所で優しく見守る。
ラブラブムードを堪能した、如何にもサラリーマンといった格好をしている父が僕達の近くにやって来て言った。
父「臨時の家族会議を行う!!」
_
最初のコメントを投稿しよう!