第一章~別れ、そして旅立ち~

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「どうする? このまま勝ち目の無い戦いを続けて、俺に斬られるか……?」 後方から遅れて到着した三匹のゴブリンに、男は余裕のある落ち着いた声で投げかける。 ヒヒーン! 地面に崩れ落ちピクリとも動かない仲間を見て、残りのゴブリンは悔しそうな表情だけを残し、もと来た方向へと引き返して行った。 懸命な判断だ。 男は追っ手の姿が闇に消え見えなくなるのを確認すると、再び馬を走らせた。 先ほどまでの戦闘により気付くのが遅れたが、前方に見える木々の間から微かな光が漏れてきている。 少し走れば森を抜けるであろう。目的の場所も見えてくるはずだ。 男はより強く手綱を握った。        ※
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