第一章~別れ、そして旅立ち~

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太陽が山の向こうに沈んでからかなりの時間が経つ。 外は真っ暗。おまけに土砂降りときた。 こんな悪天候の中、出歩こうと思う者はまずいないだろう。 しかし、ここ、ミュンヘルの酒場は大勢の客で賑わっていた。 ミュンヘルは四方を山に囲まれた小さな街。人口も決して多くはない。 しかし、この酒場にはいつも多くの客が訪れる。 この街の住人はもちろん、外から訪れる客人にも情報交換の場として利用される。 おまけに賃金の安い宿屋まで兼ねているため、外から来た旅の者に拠点として利用される事も少なくはない。
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