剣をその手に

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『最後に……僕に…剣をとらせてくれたのは…武士にしてくれたのは…君なんだからっ』 『陽花。君に会えてよかった。ありがとう』 沖田さん、私は生きます。 この時代で。あなたのいないこの時代で。 ゆっくりと立ち上がり竹刀を構える。 すると先輩もこちらを睨みながら竹刀を構えた。 その瞬間、周りの音はすべて消えた。 蝉の鳴く声も、先輩たちのざわめきも。 そして静かに口を開く――― 「私はまだ、戦えます」           ―fin
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