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彩希 「まあ、兄さんのことだから面倒くさい、とか思ってるんでしょ?」
う、バレてるし……でも正直面倒くさいことだ。
これは誰もがそう思ってる、そう誰が聞かれても面倒くさいと答えるはず。あんたもそう思うだろ?
彩希 「兄さん、誰に向かって訴えてるのですか?」
一久 「いや、読者の皆さまに…。」
彩希 「はあ、何言ってるんだか、あ、そろそろ着くみたいですよ。」
車内アナウンスが流れようやく目的地でありふるさとである與那崎へ到着するようだ。
景色が都会とはずいぶんと違い高いビルなんかはない。
ふるさとの與那崎、人口7万人と決して多くはないが、住宅街が沢山ある。まあ、そこまで田舎って訳でもない。
町には小学校、中学校、高校が一つずつある。俺も彩希もここの小学校は通っていたが中学校と高校は都会だった。
車内から見るふるさとの景色はあの頃と変わっていなかった。
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