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声 「……さん。」
ん?
声 「お………さん。」
声 「起きてよ、兄さん」
この声は、彩希?
彩希 「あ、やっと起きたね。」
目を開けると正面に妹の彩希が座っていた。
一久 「あれ?今どこだ?」
彩希 「まだちょっと寝ぼけてるね、兄さん。あと十分くらいで與那崎だよ。」
そうか、今は彩希と二人で電車で祖父母の家のある與那崎へむかっているのか。
二人が生まれ育ったふるさとでもある與那崎、もう何年も行ってないふるさと、何か変わっているのだろうか?
かつて良く遊んだ友達たちもどこか遠くの高校へ進学したのだろうか。
まあ、仕方ないか。
彩希 「兄さん、なんかずいぶん疲れてる顔してるけど、家に着いたらまず片付けと掃除からだよ。」
一久 「マジかよ。」
彩希 「マジです。」
本当、良く出来てる妹だよな~。本当に俺の妹かよ。
彩希 「何?その目は?」
一久 「何でもないです。」
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