入学

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「…咲ちゃん、行こうよ!」 「あっうん」 さっきからずっと腕を 引っ張られていて、私は 理恵ちゃんに引かれるまま歩いた。 「じゃあな咲」 「はい!さよならっ」 野村さんを見ると、まわりの人に 頭を叩かれたり叩き返したり。 とても楽しそうだ。 しばらくすると、先生が 近づいてきて野村さん達に向かって 説教をしていた。 「ふふっ」 私はその光景を見て とても微笑ましかった。 ずっと見ていると、 先生に怒られて不機嫌そうに している野村さんと目が合った。 ―…あっ 目をそらそうとしたけど 野村さんは私の視線に気づいて にこっと笑った。
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