82人が本棚に入れています
本棚に追加
高校1年の春―…
私、斉藤 咲(さいとう さき)は
この春から高校生になる。
「やっぱここの制服可愛いー!ねっ見て、おばあちゃん♪」
そう言って、私はおばあちゃん
の前で一回転して見せた。
「んーあんまり見えないね…。
だけど、どこの制服を着たって
咲ちゃんは似合いますよ」
そう言ってにっこり笑った。
おばあちゃんはあまり目がよくない。
私のことも、姿・形は分かるけど
顔や表情は全く見えないという。
だから、私は今までずっと
目の見えないおばあちゃんの
面倒を見ながら二人で暮らしてきた。
最初のコメントを投稿しよう!