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どうやら声の主は公園のベンチの近くにいるようだ
姿を確認してみると茶髪のボブカットの車椅子に座った少女がいた
とりあえず話しかけてみる
「なんで泣いてるの?」
「…ッ!」ビクッ
少女の肩が跳ねるどうやらボクが近づいてきたのに気づいていなかったらしい
「な、なんでもあらへん!なんでもあらへんよ!」
そして、振り向き様に袖で涙をぬぐい、どこか無理した笑顔でこちらにいってきた
「なんでもないわけないだろ。現に泣いてたし」
「泣いてへんわ!」
そう言った声は鼻声だった
完璧、泣いてたな
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