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「ま、いいけど」
そう言って俺は少女の座っている車椅子を確認する
「なにしとんの?」
どうやら、片方のタイヤが溝に嵌まって抜け出せなくなったみたいだ
「タイヤを溝から外すの手伝うよ」
「いや、そんな迷惑かけるのは…」
「別に迷惑じゃないし、それに一人でやって泣いてたのは誰だっけ?」
「うっ…」
図星だからか言い返せないようだ
「んじゃ、ちょっとごめんね」
「えっ、ちょ、うわっ!?」
そう言って少女を横抱き所謂、お姫様抱っこをする
「ちょっ、なにを////」
「危ないからここに座ってろ」
そして、少女をベンチに座らせる
その後、車椅子を溝からはずし少女の前に持っていく
「ほい」
「え、あ、ありがとうございます!」
お礼を言った少女の顔は無理したものじゃなく本当の笑顔だった
よかったよかった
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