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一ヶ月前のことである。
吉鷹は近所のゲームセンターにいた。時刻は7時過ぎ、もう18歳以下は立入ってはいけない時刻だった。
しかし、吉鷹は高校生であるにも関わらず居残っていた。店員にも何度か注意されたが、聞き流していた。
突然、後ろから高校生くらいの男の怒声が飛んできた。その瞬間、ゲーセン歴の長い吉鷹は全てを察知した。
刑事だ。たぶん市の少年課だろう。振り返ると、数人くらいの不良高校生が捕まっている。
幸運なことに、刑事はこちらに背を向けている。もしかしたら逃げ切れるかもしれない。吉鷹は急ピッチで荷物をまとめ。
「ひぃぃぃぃぃ」
け出した。が、それはよろしくなかった。
「おいっ逃げんのかよォ」
不幸なことに、不良の中の一人が叫んでしまった。
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