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その帰り道、電車を降りた吉鷹は人気のない路地を歩いていた。
「ついてねーな」
あんな鬼ごっこやっていなければもうとっくについているはずだ。
吉鷹はなんとなくつぶやいた。
明日は日曜日だというのになんでこんなローテンションなんだ? 俺は。
ようやく、吉鷹は玄関の前までたどり着いた。そしていつもの様に鍵を差し込んだ、が、そのとき。どこからか悲鳴のような声が聞こえてきた。
だがあたりを見渡してみても、何もない。
「も、もしやポルターガイスト!?」
いや、そんなはずがない。
ん? 上?
吉鷹はふと上を見上げると、
なにか見てはいけないようなものが目に入った。
だがそんなことを考えるような暇もなく、吉鷹の肩に例えようのないような痛みと衝撃が伝わってきた。
吉鷹は背中から仰向けに倒れた。
吉鷹はゆっくりとまぶたを閉じた。
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