4人が本棚に入れています
本棚に追加
「う……」
目覚めると、吉鷹はベッドにいた。どうやら自宅のようだ。
ふと時計に目をやると、もう午後1時をまわっていた。ずいぶん寝ていたようだ。
「あれ? 昨日あの後どうなったんだっけ」
吉鷹は玄関で人間が降ってきた時以降、どうなったのか、知らない。
吉鷹はまだ痛む身体を無理に起こし、ベッドから降りた。とりあえず、吉鷹は一階のリビングに行くため、まるで足の弱った老人のような足取りで階段を降りて行った。
一階には、誰もいなかった。当たり前といえば当たり前だ。母親はジャーナリストとして常に海外に滞在しており、父親は中国に単身赴任している。
だが、逆に吉鷹はその事実に恐怖を覚えた。吉鷹は昨日の夜、玄関前で気絶していたはずだ。家にいるはずがない。
「いったいどういうことだ?」
なぜこうなったのかひとり試案していると、
最初のコメントを投稿しよう!