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「あ、もう起きたんだ。おはよう」
「うはあぁひぃっ!」
背後からいきなり飛んできた言葉に、吉鷹はおもわず悲鳴を上げた。
吉鷹はそのまま前のめりになり、壁に額をぶつけた。なにか嫌な音がした気がする。
数秒間間を置き、ようやく冷静になれた吉鷹は、恐る恐る後ろを向いてみた。
ああ、なんということだ。
そこには14か15くらいの年かと思われるの少女が立っていた。たった一瞬であったであろうその瞬間が、吉鷹にはとてつも長く感じた。
黒のゴスロリに身を包んだ少女。赤みがかった絹のような髪に、どこか遠くを見据える透き通った瞳。スラリと伸びた手足からボディーラインまで、まさに神のオーダーメイドといったような風貌だった。
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