旅立ち

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そんな鷹匠の少年を前にして、旅立つ少年はきょとんと空色の瞳を丸くしていた。そして一瞬、鷹と目を合わせるとまた余裕を見せるような微笑みを見せた。 「風が僕を呼んでいるんだ。あんなに自由な友達に誘われたら、着いていくにも全力さ。ためらってなんかいられない」 旅立つ少年に応えるように、風が高原を突き抜けた。山頂から麓に向かって、旅立つ少年を促している。 旅立つ少年は、風が吹く先へと振り返り、空色の瞳を向けた。
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