第5章

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ムクロ「っ!!」 声を聞いた瞬間に涙があふれ出た 形容しがたい想いが溢れて何も考えられなくなる 膝をつき、泣いていると愛香が俺を抱きしめて背中を叩いていた 愛香「前は立場が逆でしたね」 不思議とそれだけなのに、気持ちが楽になった気がした ムクロ「………あぁ、そうだな」 愛香「姿も形も違いますけど、あなたは灰君ですよね?」 ムクロ「名前も違うけど、確かに俺は井崎灰だったよ」 愛香「やっと……、やっと会えました 灰君が死んでから、ずっとずっと忘れませんでした」 ムクロ「俺も、生まれ変わってからずっと想い続けていたよ」 愛香「灰君……、ガイグン……」 愛香の方も感極まったらしく泣き出した その時に頭を締められて少し痛かったのだが、その痛みすら嬉しいと思った ・
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