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男子の方は進藤久信。眼鏡をかけ髪をオールバックにしていて、顔つきも良い。
勉強も出来るし、スポーツ優秀。そんな男なら当然、女子に告白された事もある。
しかし久信はその返事に告白してきた彼女の秘密を延々と話し始めたらしい。
そして久信が気づいた時には彼女はいなくなっていた。それから噂が広まったのか久信に告白する女子はそれ以来一人としていない。
それどころか近寄ってくる人も激減した。どうやら変人として皆に認知されたみたいだ。
間違ってはいないんだけどね。
久信曰く「恋人になるなら互いの秘密は全て知っておくべきだ」という事らしい。
けど、恋人になる前から本人しか知らないような秘密を色々知ってるのはどうかと思う。
もう一人の女子のほうは高梨蘭。左右で結んだ髪がピョコンと飛び出ているのが小動物のような可愛らしさを出している。
男女構わず会話の輪の中に入り、場を盛り上げる性格の良さも相まって男子からかなりの人気があるらしい。
久信によれば僕と同じくらいの回数、男子から告白されているとか。
本人はどうして私なんかがいいんだろうねぇ~? と聞いてくるほど自覚がないらしく全て断っているみたい。
そんな二人が何故かここにいる。一応、昼休みになってから誰もついて来てないのを確かめる為に遠回りしてここまで来たのに。
「それにしても一体、どうやって追ってきたのさ? 確かに尾行はされてなかったはずだよ?」
僕の疑問に久信がさも当然の如く平然と答える。
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