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家に着くと、途端に眠気が襲ってきた。
着替えだけでもと思ったが、どうにも体が動かない。
そのままベッドに体を沈めて、ウトウトする。
薄れていく意識。
その中で、耳慣れた音が聞こえてくる。
ダム…
ダム…
ダム…
ダム…
段々と、その音は近づいてくる。
久々に聞くそれに、心地よさを感じた。
……
目が醒めると、そこにはいつもの日常が広がっていた。
太陽も顔を出し、雀もいつも通り鳴いている。
「寝ちまったのか……」
まだ眠い体を起こして、ベランダに出る。
冬の寒さが身に沁みる。
でも、いつもと変わらないそれに、ひどく、安堵している自分がいる。
……
『夢は、全国制覇です!』
……
「懐かしいな…」
呟いた言葉は、形になることはなく、寒空の中に消えていった。
……
『ゴリの分まで、頑張ってくるよ。』
……
「ふん。たわけが……」
おしまい
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