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二者択一を迫られた時、自分でも恐いくらいに、一方を切り捨てた。
自分の全てだったはずなのに、いつの間にか、それは100%ではなくなっていた。
一番驚いたのは、その事に、その時になって気づいた事。
自分でも気づかないうちに、気持ちが変わってしまっていたことに、どこか、物悲しさを感じた。
……
『明後日、帰るぞ!』
当直明けの眠い目に鞭を打って体を起こすと、携帯にメールが来ていた。
「……そっか…一年、経つのか…」
カレンダーに目を向けると、西暦は、確かに一年時を重ねていた。
その事実に、色んな想いが複雑に絡み合うのを感じる。
……
『ゴリの分まで、頑張ってくるよ』
そう言ってくれたあいつに、あの時自分はどんな感情を抱いたのだろう。
今となっては、はっきりと思い出せない。
でも、ただ一つ覚えてる感覚がある。
それは、嫉妬だった…
…
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