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「…………好きでいて欲しいって言われた」
「は?」
顔をあげると心底驚いた顔で私を見ている彼。
そのうちに眉を潜め残念な人でも見るかのような微妙な顔して溜め息をついた。
「なんなのソレ、キープ?
好きだって言われて心変わりされるのが惜しくなった?」
「違っ!……と思う」
語尾がひゅうと細くなる私の言葉を黙って聞いて続きを待つ。
「だって昨日まで違う人が好きだった人に告白したんだよ。
それで『OK、付き合おう』って方が引くわ」
「まぁね、で?」
「…………1ヶ月だけ待つって言った」
「ほぅ」
倉持さんは満足そうに目を細めた笑みを見せた。
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