08

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『ケイだぁ』 そう言ってあやめは抱きついてきた。 わぁ 何かすりすりしてくる。 待ってくれていた同僚の方に挨拶をして帰って貰った。 「あやめ………ほら 帰るよ」 きゅっと腰に巻き付いたあやめを揺する。 こんなに酔っている彼女を見るのは始めてだ。 ふとお腹から顔を離して此方を見上げた。 「起きた?」 そう問えば にひっと笑って 「会いたかったよー」 と言いながらまたお腹に顔を埋める。 「………………あやめ?」 ずるっと体がずれたので慌てて支える。 規則的な寝息が聞こえたのでそのまま彼女を背負ってタクシーを拾うことにした。
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