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『ケイだぁ』
そう言ってあやめは抱きついてきた。
わぁ
何かすりすりしてくる。
待ってくれていた同僚の方に挨拶をして帰って貰った。
「あやめ………ほら
帰るよ」
きゅっと腰に巻き付いたあやめを揺する。
こんなに酔っている彼女を見るのは始めてだ。
ふとお腹から顔を離して此方を見上げた。
「起きた?」
そう問えば
にひっと笑って
「会いたかったよー」
と言いながらまたお腹に顔を埋める。
「………………あやめ?」
ずるっと体がずれたので慌てて支える。
規則的な寝息が聞こえたのでそのまま彼女を背負ってタクシーを拾うことにした。
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