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「ケイ!おかえり」
朝起きたあやめは昨日の出来事をすっかり忘れているようだった。
「ただいま」
「何時ついたの?」
「その話は夜にしよ?
あやめ時間無いでしょ」
「あ!本当だ」
慌てて洗面所に駆け込むあやめを微笑ましく見ていた。
「今日は休みだからご飯作って待ってるね」
「あ、うん
楽しみにしてるね
行ってきます」
靴を履いて家を出ようとするあやめは振り向いて手を振りながら出ていった。
コーヒーを片手にソファに座り時差ぼけの気だるい身体から力を抜く。
「………………はっ」
軽い笑いが思わずでてしまった。
ソファの右を空けて左側に律儀に座っている。
あやめの場所を空けていた。
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