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お風呂に入りルームウェアに着替えて ケイの部屋の前に立つ。 この先 踏み込んでしまったら 私は戻れない気がした。 でも頭より体の方が素直で 既にノックし ケイの返事を待っていた。 「どうぞ」 「お邪魔します」 扉を開けると 部屋の電気は付いていなかったけど ランプが灯っていて 暖かい光が 部屋を包んでいた。 明るすぎないその部屋は私には心地よくて 初めて入ったケイの部屋を見回すと 仕事関係の雑誌やカタログや写真集がラックに並べられ 海外のファッションポスターが壁に張ってあり ケイの部屋っぽいなと納得した。 既にベッドに横になり ノートパソコンを見ながらカタカタと打ち込んでいたケイが パソコンをシャットダウンし サイドボードに片付けてベッドの壁側に身を寄せて此方を見た。
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