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「どうって………？」
「だってルームシェアするとき聞いたでしょ？
ケイの事」
「あぁ」その事か。
ほっと胸を撫で下ろす。
「特に何ともっていうか……
とにかく私直ぐに越したくて
男性と住むことに抵抗あったんだけど、ケイがカミングアウトしてくれて逆に安心したっていうか」
「安心？」
「うん
男女の揉め事無さそうだなって
結構博打だったけど
結果大当たりだったかな」
「………………ふふっ」
朝日さんがケイみたいに屈託なく笑った。
でも直ぐに表情は沈んでしまう。
「あやめちゃんはさ
好きになっちゃいけない人を
好きになった事ある？」
「………………」
心臓が
止まるかと思った。
「あるんだ」
私の表情を見て判断した朝日さんは、
「その時
どうした？」
と聞いてきた｡
現在進行形の私の状況を朝日さんは過去の出来事だと思っている。
そのせいか客観視出来て落ち着いてきた。
「私は諦める道を選びました」
言葉に気を付けて
過去の話として
朝日さんに告げた。
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