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私は花に誘われていたヨガに通うことにした。
休日に家からでる切っ掛けを作りたくて。
「まぁ
わからなくもない」
ヨガスタジオの一階にあるカフェでランチしながら私は花に打ち明けた。
「天野さんだったらそうなっちゃうのもわかるよ」
花はサラダをほうばり、ウサギみたいに細かく口を動かした。
「高校の時に先生好きになった事ある?」
唐突な質問に喉がつまりそうになる
「無いよ………何で?」
「そんな感じじゃん
好きだけど届かないっていうか
届けちゃいけないっていうか」
「…………」
「ま、ぶっちゃけ普通に付き合ってだけどね
教師と生徒」
花はちょっと遠くを見ながらそう言った。
「でも好きになっちゃいけない人を好きになるのは仕方ないと私も思うよ
ただその思いを伝えるか
言わずに留めて置くかは人それぞれだし
その後じゃない?
問題は」
「問題?」
「留まったまま動けなくなるなら
言っちゃった方が言いと思うよ」
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