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カチャ
天野さんはキッチンから出てきて扉を開けて部屋を見せてくれた。
部屋の入り口に立つとカーキ色の毛足の長いラグがひいてあって、ラブソファが壁側に置いてある。
「ベッドになるからあのソファ、来客用に使ってたやつだけど。
取りあえず自分の揃うまで使って？」
後ろから説明されちょっと頭を動かして彼を見上げた。
真後ろに天野さんの体温と
麗しい顔。
所謂恋に落ちるシチュエーションじゃんこれ。
「じゃ、頑張って」
ぽんと頭を撫でる彼。
わぁ、今のドキッとしますけど。
無意識なんだろうな、だって天野さんゲイって言ってたし。
確かに男の人って感じあんまりしないもんね。
意識しても仕方ない。
ルームメートは女子だと思おう。
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