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「貴方は
すがるんじゃなくて
見送らないと
いけないと思います」
彼女はおもちゃを取られた
子供みたいに
いやいやと小さく首を振った。
「その先に
朝日さんの幸せが無いなら
どうか手放して下さい」
「朝日は私が好きなのよ
それでいいじゃないっ」
大きな目からぽろぽろ涙を溢して顔をくしゃくしゃにして言った。
「分かってます
朝日さんが貴方を好きなこと」
そう伝えれば
彼女は涙を拭うのを止め
朝日さんは俯いていた顔を上げた。
「朝日さんだって
同じくらい辛いと思います
でも
貴方には帰る場所があるでしょ？」
その言葉を受け止め
目を伏せた彼女ははぁと溜め息を吐いて髪をかき上げた。
「私は貴方に
素敵なままで居て欲しいと思ってます
それは朝日さんも同じだと…………」
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