14

8/12
前へ
/431ページ
次へ
「……………何でそう思う?」 彼が一瞬無表情になった。 「朝日さんの目からは一途ビームが出てたし 女癖悪い振りしてるだけなんだなと思って」 「はっ」 朝日さんは口元を押さえ軽い笑いを溢した。 「そんなに良い男じゃないよ俺 切るときはスパッと切るし まぁ今回は楽な方へ流されてぐだぐだしてたけど」 自虐的に言う そんな彼に問い掛ける。 「女癖悪く見せてたのはケイの為?」 彼は口元にあった手を軽く握り 目を細めて私を見た。 「……………何でそう思う?」 「朝日さんさっきもそれ言った」 私は小さく笑った。 「ケイに期待を持たせないようにして、友達関係を続けたかったのかなって 何と無く思ったから それか只我が儘言いたいだけ?」 「…………… そう見えた?」 手に隠れた口がニヤって笑ったのが見えた。
/431ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2824人が本棚に入れています
本棚に追加