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「…………好きなのか?」
「………違います」
夏の夜に
事件は起こった。
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朝日さんの引越しが本格的に終わり、リビングにソファが増えた。
朝日さんの部屋はベッドと大きなテレビと沢山のCDや本の並んだ棚が有るくらいで凄くスッキリしている。
収納上手みたいだ。
一人暮らしが長い朝日さんは
料理も中々上手なので
休日皆が集まると凝った料理が並ぶようになった。
圧力鍋も持ち込んで煮込み料理を作ってくれている。
「ビーフシチュー美味しいです」
スプーンを入れると肉の繊維がほどけていく程柔らかく煮込まれている。
「本当美味い」
バケットをちぎりソースにつけてケイはそれを口にいれる。
「女の子より男性の方が料理しだすと凝るって本当なんですね」
美味しい料理にテンションが上がった。
「あやめちゃんて
幸せそうに食べてくれるよね」
ビーフシチューに使ったワインを飲んだのか既に顔を赤くした朝日さんは私の食べる姿をニコニコしながら眺めている。
「朝日
最近
すっかり丸くなった」
ボソッと呟いたケイは何かを心配してそうな顔になったので
「ケイと住み始めたからじゃない?」
私はワインをグラスに注ぎながらケイの機嫌をとる。
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