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「最近上の空だね」
「え?そんな事……」
有るかもしれない。
私は少し俯いて手の中の缶を見つめる。
「俺には心配もさせてくれないの?」
足を組んで前に傾いた湯原さんが下から私を見る。
「…………すいません」
「拒絶反応ばっかり」
くすくす笑う湯原さんはポケットから煙草を取り出した。
「プライベートまで踏み込む気は無いよ
でも仕事で何かあった時は……多少頼ってよ
先輩なんだから」
「………はい」
「市原程頼りになんないけど」
そう言いながら煙草のケースを上下に振ると煙草が一本頭一つ飛び出した。
「そんな事ないです
すいませんご心配かけて
有り難うございます」
私は漸く湯原さんの目を見る事が出来た。
「はい、どういたしまして」
湯原さんはふっと笑みを見せたあと煙草をくわえながら立ち上がり私の頭に手を置こうとした。
「………」
一瞬止まった湯原さんはその手を私の頭上から離して喫煙室に入っていった。
すいません。
立ち上がった私は喫煙室にいる彼に頭を下げてその場を去った。
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