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「……………」
ビールを持ち上げたままケイが止まり、一瞬にして空気が冷える。
「あ、ごめん!
私約束したのに口出ししないって」
「いいよ、それくらい」
ケイは優しい顔して笑ってくれた。
「元々は只のルームメートだったんだけどね
最近まで付き合ってたよ
でも女の人に盗られたの
仕方ないよね、そこで勝てないのは。
出ていったからルームシェアのカキコミをした訳」
淡々と有ったことを説明してくれた。
「うそー
私と一緒じゃん!」
「え?」
ケイは目を丸くして私を見た。
「私ね、転がり込んで同棲してた彼に浮気されたの
で、別れたんだ。
別れたら出ていかなくちゃじゃない?
突然だったからどーしよーって
結構焦っ…………て」
一部始終を説明する私を
ケイは薄い茶色の瞳を光らせじっと見ていた。
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