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ケイは戻ってきてからも撮影に行きっぱなしだったり27時終わりとか32時終わりとかで殆ど顔も合わせないから
朝日さんと2人でのルームシェアを継続してるみたいだ。
私との距離の取り方は特に変わっていないが、茅ヶ崎の旅行以来朝日さんは私に甘えるようになった気がする。
前よりもちょっとだけ、素を見せてくれるのを感じて嬉しくなる。
私ばかりが寄り掛かっている訳じゃないという只の言い訳と罪悪感の軽減なだけだけど…………。
今の所良いバランスだと思うんだ。
「くっさ」
「あ…………すいません」
リビングに入ってくるなり顔をしかめた朝日さんは煙を払うように手で宙を払う。
「何作ってるの?」
「グリーンカレーです」
「え、家でつくれるの?」
ココナッツミルクを入れて仕上げに入る。
冷蔵庫からアルコールの低い缶酎ハイを取り出した朝日さんは立ったまま飲み始めた。
「あやめちゃんて凄い料理作るよね」
「自分が食べたいだけです」
ナンを伸ばしてフライパンで焼く。
次いでにラッシーも作った。
「わぁ……本格的」
テーブルに並んだ料理を見回して感嘆の声を上げた朝日さんは恐る恐る千切ったナンにルーをつけて口に運ぶ。
「うま」
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