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「ちょっと………… 大丈夫?」 ダークブラウンの先の細い靴がしゃがみ込んだ視界に入ってきた。 「痣……絶対痣になります」 痛みを堪えながら朝日さんに訴えると、手を差し出されて立つことを促された。 「痛いと思うけど取り敢えずお店出ようか」 腕を抱えられてすっと引かれ、お店から連れ出された。 「大丈夫?」 「…………はい、もうちょっとで」 屈んでいた姿勢から漸く背筋を伸ばせるようになった。 「あやめちゃん 気になる人出来たでしょ」 突然の爆弾投下。 少し涼しい風が 私の頬を撫でていった。
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