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「遵はね 朝日と6才離れてるんだけど 何でも出来る兄貴が小さい頃は好きだったんだ。 遊んでいてもずっと後ろから着いてくるし、朝日がほったらかすと泣いてアピールしてたし………… 只さ やっぱり思春期になった辺りでちょっと朝日に反抗っていうかライバル意識みたいのがあって、変な方向にひねくれちゃったんだよね。 朝日も付き合う子しょっちゅう変えてたけど 遵はそういうの張り合うみたいにしててさ」 可愛いやつなんだけど………… そう呟きながら小さい頃の写真を眺めていた。 「こら、人の過去勝手に晒すなよ」 開いていたリビングの扉から入ってきた朝日さんはテーブルにコンとケーキの箱を置いた。 「おかえりなさい。 あ、Noirのケーキだ」 「お土産」 「じゃあコーヒー淹れてきます」 私はキッチンへ向かった。
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